動画配信・DRM・VSEO・動画マーケティングでタグ「CDN」が付けられているもの



IT Pro の記事
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20091216/342281/?ST=system

 Amazon CloudFrontは、ストレージサービス「Amazon S3」のコンテンツを配信するCDNで、日本にもデータをキャッシュする施設がある。Amazon S3のデータセンターは現時点で、米国と欧州でのみ運用されているため、それ以外の地域から利用する場合にネットワーク遅延が発生する。Amazon CloudFrontを使えば、コンテンツを各地域のキャッシュサーバーから配信できるため、遅延などを短縮できる。
これは、業界的には大きなニュースかも。要注目。
Business of online video
http://blog.streamingmedia.com/the_business_of_online_vi/2008/11/youtubes-live-event-as-overhyped-as-the-company.html

さすがに技術の分かっている人は冷静な論調。

"All this expensive CDN infrastructure really isn't necessary to handle live video streams effectively. P2P software can handle it effectively and far cheaper since the users are serving most of the video to others." Really? Of all the P2P based services on the web, almost none of them support live streaming. Some say they do, but try getting a real demo of a live P2P stream. Octoshape works (used by CNN.com), but most others aren't doing live at all. So how is P2P going to solve the problem? It won't, but it's easy to simply make a blanket statement that says CDN is crap, just solve the problem with P2P.
日本ではちょっとだけやっているところがあるのだけれど、日本のことはほどんど関心がないのだろう。

I think too many people were expecting YouTube to roll out their own webcasting service, which makes no sense. If YouTube were to do that, they would not do it via their own network and would have to use a content delivery network. But the bigger question is does YouTube really need a live service? Absolutely not. If they can't make money with on-demand video, they won't make it with live content either.
これはそのとおりで、オンデマンド配信でのビジネスモデルもできていないのにLive 配信でのビジネスモデルの構築はもっと難しいし、Google がやるべきことでもない気がする。

I don't get all the fuss about YouTube. It has no business model, no clear ad strategy, is slow to adopt technology, has poor video quality and has absolutely no focus at all. I'm reading articles now about how YouTube is starting to offer some videos in HD. You mean the same HD quality that ABC and others started offering a year and a half ago? Welcome to the game YouTube, late as always.
今回のライブイベントは、これからのYoutube に劇的なビジネスモデルの変化を予感させるものでもなかったし、それほど業界的にはインパクトのないイベントだったということでメモをしておけばよいか。
Tech Crunch Japanese の記事
http://jp.techcrunch.com/archives/20081122google-relies-on-akamai-to-stream-youtube-live-700000-concurrent-viewers/

Akamaiの公開データによると、YouTubeコンサートでは、ピーク時におよそ70万のユーザーが同時に視聴したもようだ。Mogulusのブログにもっと詳しい情報があるが、要約すると、コンサートが始まる直前にAkamaiは15万のライブ・ストリームを配信していた。その後、コンサートの時間中に86万3000のピークを迎えている。〔差し引き70万がYouTubeの視聴者と推定される〕。

本 当はライブストリーミングのためにこんな高価なCDNインフラなどは必要ないのだ。P2Pソフトなら、ビデオの大部分はユーザーからユーザーへ受け渡しさ れるので、同じことをはるかに安く実行できる。ただし、そのためにはユーザーがアプリケーションをダウンロードしてインストールしなければならない。これ はJoostが試みて、結局諦めた。P2P配信を普及させるためには、ブラウザにアプリをバンドルする以外ないのかもしれない。

しかし、今夜はっきりしたことが一つある。Akamaiは高価だが、仕事はきっちりやる。GoogleがAkamaiにプレスリリースの発表を許可してくれるといいのだが。

さすがにAkamai であれば米国内でもしっかりライブはやれる実力があるということか。

ただ、Akamaiのインフラを使ったということであれば、うまくいったといってもそれほど業界的なインパクトはない。有名な企業が大規模なライブをやっただけであればこれまでもあったわけだし、Googleがやったことの意義がほとんどない。


Cnet Japan の記事
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20382770,00.htm

 MicrosoftとAkamai Technologiesは米国時間10月28日、PC向けの高精細(HD)動画ストリーミング配信で提携すると発表した。

 Akamaiは、2009年初めに一部のメディア顧客向けにベータ版の「AdaptiveEdge Streaming for Microsoft Silverlight」サービスをリリースする計画だ。このサービスは、Microsoftのメディアプレーヤー「Silverlight」を搭載した 「Windows Server 2008」上で稼働することになる。

 2社の提携の背景には、ブロードバンドが一般家庭に普及し、PCでスムーズに視聴できるビデオに対して消費者の期待が高まっていることがある。HD動画の鮮明さも、PCでのビデオ視聴に消費者の関心が高まっている一因だ。

 Microsoftは、このサービスに新しいウェブサーバ技術「Internet Information Services 7.0 Smooth Streaming」(IIS7.0)を搭載する。IIS7.0は、バッファリングによる待ち時間なしで即座にビデオストリームを視聴可能にする技術だ。 同技術は、接続速度の変化に応じてリアルタイムで調整することにより、スムーズなビデオストリーミングを配信することを目指している。

 Akamaiは、各国のメディア企業にこのサービスを売り込む計画で、いずれは「IIS7 Media Pack」に組み込む予定だ。

 Akamaiのデジタルメディア担当最高戦略責任者のTim Napoleon氏は声明の中で、「われわれはこれまで、顧客層の間でHDオンラインコンテンツに対する需要が高まっているのを実感してきた」と述べた。

 Napoleon氏は、テレビはすべての視聴者に同一画質の映像を提供するが、PC向けのストリーミング動画はそうではないと指摘する。その時々の接続速度によって、コンピュータでの体験は視聴者ごとに異なる可能性がある。

 今回の発表に先立ち、Microsoftは10月13日に「Silverlight 2」メディアプレーヤーの計画を発表した。最新版のSilverlight 2は、Deep Zoom機能、クロスプラットフォームへのサポート強化、デジタル著作権管理技術のサポートなどを特徴とする。


HD品質のビデオの安定配信が米国内でも行われるようになれば、かなり日本の市場動向にも影響する。Akamai であれば、おそらく日本のエッジサーバーもちゃんと用意するであろうから、米国からのコンテンツ流入も本格的に進むのかも。

Cnet Japan の記事
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20382686,00.htm

 ライムライト・ネットワークス・ジャパンは10月28日、サイトの表示速度に関するインターネットの利用者意識調査の結果を発表した。

 これはマクロミルに委託して調査したもので、回答数は1000人となっている。

 調査によると、インターネット利用時に重視しているものとして、最も回答が多かったのは「コンテンツの表示速度」で75.3%。続いて「通信が安 定している(コマ送りや途切れたりしない)」と回答した人が65.0%、「ダウンロードが中断しない」が58.3%となっている。

インターネット利用時に重視しているもの インターネット利用時にどのような点を重視しているか(※クリックすると拡大画像を表示します)

 また、インターネット利用時の不満が利用意向やアクセス動向にどの程度影響するかを聞いたところ、オンラインゲームや動画などのリッチコンテンツほど、影響が大きいことが明らかとなっている。

利用意向やアクセス意向への影響 インターネット利用時の不満が、利用意向やアクセス意向に影響があるか(※クリックすると拡大画像を表示します)

 また、ダウンロードや表示が遅い場合には、半数以上の人がサイト側に問題があると感じていることも分かった。

どちらの側に問題があるか ダウンロードが遅い、もしくは表示速度が遅い場合に、どちらの側に問題があるか(※クリックすると拡大画像を表示します)

 ライムライト・ネットワークス・ジャパンでは今回の結果から、インターネット上のコンテンツ配信において、利用者の環境などブランドやサイトロイ ヤリティに大きく影響するという同社の認識、および同社の提供するサービスが、市場のニーズに合致していることが実証されたとしている。

 ライムライト・ネットワークス・ジャパンはデジタルコンテンツ配信ソリューションを提供する企業。GREEやWiiのニュースチャンネルなどで採用されている。

日本では足回りの回線がやたらと太くなっているので、何か問題が起こった場合に配信側に問題があると考えてしまうのは仕方のないところ。アメリカのCDN市場の盛り上がりと比例して、企業グループなどのしがらみが少ない外資のCDNがプレゼンスを上げてくるのが流れになるのだろう。
Business Of Online Video の記事
http://blog.streamingmedia.com/the_business_of_online_vi/2008/10/layoffs-not-affecting-all-vendors-cdns-have-over-200-open-positions.html

アメリカのCDN業界では、この不況下にもかかわらず200以上のオープンポジションがあるとのこと。
この業界への投資は冷え込んでおらず、業績も堅調ということらしい。

次のバブルはリッチメディア業界配信界隈で起こるのかも。あまり変な風が吹いてほしくはないのだけど。
Business of Online Video の記事

TATAといえばおそらくはインド系の会社だと思うが、CDNに115万ドルの投資を行って参入してきたとの記事。上記記事によると、CDNの市場に参入するのはTATAが最後ではないだろう、とのこと。

日本国内だけの配信を考えているのであれば、現状の国内のインフラ状況でいまさらCDNのマーケットに入ってくる会社があるとはあまり考えにくいのだが、グローバルでみると期待感がいっぱいの業界と言える。

国際的な市場の成長が日本の市場の活性化にもつながることを期待。

BusinessOfOnlineVideo の記事
http://blog.streamingmedia.com/the_business_of_online_vi/2008/08/the-current-sta.html

日本国内では、消費者向けのインフラの普及率はほぼ頭打ちで、CDNについてもそれほど大きなのびしろが期待できない状況だが、アメリカの国内では今現在もCDNマーケットが拡大し続けている模様。

上記記事にもあるとおりCDNの定義は難しいものの、確実に成長しており、P2Pも含めたCDNのマーケットには膨大な投資がなされていて、きわめて激しい競争が行われているとのこと。

インフラだけあってもだめなのは日本の状況を見てもよく分かるが、インフラがしっかりしていないとビジネスの展開もないので米国のインフラが拡大することが、業界の次の展開のためには必要不可欠。

早めの発展を期待。

Nikkei IT Pro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080303/295246/

 米Akamai Technologiesがコンテンツ配信技術に関する特許を侵害されたとして米Limelight Networksを訴えていた裁判で,米マサチューセッツ州連邦地方裁判所の陪審は米国時間2008年2月29日,Akamaiの主張を認める判断を下 し,Limelightに約4553万ドルの損害賠償などを支払うよう命じた。

 この訴訟は,Akamaiが2006年に起こしていたもの。同社が問題としている特許は,米国特許番号「6,108,703」(タイトルは「 Global hosting system」)で,1999年5月19日に申請し,2000年8月22日に成立した。世界規模のホスティングおよびコンテンツ配信に向けたネットワー ク・アーキテクチャに関する特許である。34件のクレームから成り,Akamaiはこのうち4件が侵害されていると主張していた。

 Limelightは当該特許が無効であると反論していたが,陪審はこれを退け,Limelightによる特許侵害を認めた。

 Akamaiは今後,特許侵害にあたるサービスの販売を停止する終局的差し止め命令をLimelightに下すよう,裁判所に要請する意向である。

 一方Limelightは,「陪審の判断にたいへん落胆している。当社は問題とされた特許を侵害していないと確信している」とのコメントを発表した。

競争の激しい米国内のCDNでかなりアカマイがリードした印象。
Business Of Online Video の記事
http://blog.streamingmedia.com/the_business_of_online_vi/2008/02/more-vc-money-c.html

With over 30 CDN and P2P providers in the market today (www.cdnlist.com), you'd think the VC money would stop flowing to content distribution networks, but it's not. Over the first half of this I expect we'll see at least three more companies who are expected to announce funding. Looking at my list of 30+ providers, there is almost no company left on the list who hasn't raised money. I can't remember a time in the CDN market, even dating back to 1999, when nearly every company in the CDN industry all raised capital within nearly 12 months of each other.

We've seen Limelight Networks go public and EdgeCast, CacheLogic, CDNetworks, Grid Networks, BitTorrent, ChinaCache, Move Networks, Itivia, Rawflow and Rinera Networks all raise money within about the past 12 months. I expect the next round of funding announcements this year to come from Panther Express, Pando Networks and BitGravity and if that happens, nearly every company on the list will have raised money or is a publicly traded company.

This worries me. While it is great for the industry right now, over time, the market can't sustain 30+ providers. I fear that 18-24 months from now we're going to see quite a consolidation in the CDN market and only about half the providers will be left standing. The CDN market keeps going in the same cycle every couple of years. In 1998 there were about half a dozen CDNs. In 2001 that number surged to a few dozen. Then in 2004 we were back down to about six providers, and three years later, back up to a few dozen. It's a roller coaster ride for the CDN market and I really hope that the CDN and P2P providers are taking note of why companies failed in the past, where they went wrong and are aware of how not to repeat the same mistakes made in the market in years past.
P2Pの業者であればともかく、CDNの業者に資金が現在も資金が投入されているというのは、日本では考えにくい状況のように思われる。しばらくすればまた激しい淘汰が始まるのかも。

TechCrunch Japanese の記事
http://jp.techcrunch.com/archives/surprise-justintv-is-actually-a-real-technology-company/

justintvlogo.pngJustin.TVのライブビデオサイトがそれ相応のスキャンダルと戦略を伴って初めて登場したとき、既製のウェブカメラからのビデオを放送するためにウェブサイトをプログラムしているに過ぎないということを理解した人は少なかった。しかし実は、Justin.TVは実際の技術もいくつか開発してきていたのだ。スタート当初から、Justin.TVはサイトの全視聴者にビデオをストリーミングするための自社のコンテンツ配信ネットワーク(CDN)を構築している。また、同社によれば、期せずしてそれがお金の節約になっているのだという。

初めて立ち上げたとき、Justin.TVはネットワークの実行に既存のCDNを利用することを考えた。大規模なCDNの利用料は、ビデオの実行1 時間あたり最高$0.36(36セント)。Justin.TVはそれを0.75セントでできるシステムを開発した。最も最近のネットワークのアイテレーションはそれを0.25セントで行う。特に24時間放送のスタートアップにとっては、これらが積み重なり、かなりの節約となるのだ。

しかし、全ての企業が自社ネットワーク構築でお金を節約できるわけではない。Justin.TVの現在のシステムは製作期間が1年以上で、非常に手の込んだものとなっている。そのシステムは、自社サーバーのネットワーク上でコンテンツのストリーミングを開始することができる負荷分散システムからなり、ピーク時にはトラフィックをAmazonのS3とEC2サービスに送る。Adobeのソフトを使わずにこれを可能にするためには、どうしても徹底的にフラッシュサーバーをバラバラにし再構築しなければならず、そのためにこれほど時間がかかっているのだ。

Justin.TVはこの努力の全てが報われると期待している。パイプライン全体をコントロールするということは、より簡単に録画したビデオをアーカイブしたり、他のフォーマットにトランスコーディングしたりするなどの新しい機能を追加することが可能であるということを意味する。しかし、近いうちに CDNを第三者に貸し出すかどうかについての発表はない。

WebCam によるLive については、国内のサービスでも Adobe のメディアサーバーを使っているケースが多いはず。そういう意味では、PC側で利用するコンポーネントは Flash でサーバー側(CDN)が安価というのは強力な強みとなる。今後の動向に期待。

The business of online video の記事
http://blog.streamingmedia.com/the_business_of_online_vi/2008/01/is-apple-droppi.html


続報:
http://blog.streamingmedia.com/the_business_of_online_vi/2008/01/applegoogle-upd.html


Apple がCDNを Akamai から乗り換えて、Google にするという噂が急速に広がったらしい。
おそらく全く根拠のない噂ということのよう。

Nikkei IT Plus の記事
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITba000009112007

CDNと言えばアカマイだったのが、ライムライトの出現によって、だいぶ業界地図も変わりつつある模様。競争の激化で、お互いに共倒れのようなことが起こることもも懸念されるが。

http://www.privatestreaming.com/2007/11/09/post-12.html


NIKKEI NET の記事引用
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djBWC0011.html

 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)アカマイ・テクノロジーズ(Nasdaq:AKAM)とライムライト・ネットワークス (Nasdaq:LLNW)の株価はここ数週間で大きく下げているが、ウォール街関係者は、競争が厳しくなっていることを理由に、両社の株価がさらに下げ るとみている。

 アカマイとライムライトは、ニューズ・コーポレーション(NYSE:NWS.A)のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のマイスペースや、マ イクロソフト(Nasdaq:MSFT)のMSNBCなどの顧客に、特殊な技術サービスを提供する”コンテンツ配信”会社。両社は、顧客のウェブサイトに ビデオゲーム、音楽ダウンロード、ストリーミングビデオなどを運び、手数料収入を得ている。

 コンサルティング・調査会社のフロスト&サリバンによると、アカマイとライムライトの2社でコンテンツ配信市場の68%を支配している。

 コンテンツ配信業界の追い風となっているのは、グーグル(Nasdaq:GOOG)の「ユーチューブ」など動画投稿・配信サイトや、「フェースブック」 などSNSの人気だ。市場調査会社プライメトリカのテレジオグラフィーによると、オンラインのトラフィックは2004年以来、年60%の伸び率で拡大して いる。つい最近まで、アカマイとライムライトは、事業の大幅拡大と株価急上昇が期待されていた。

 しかし、オンラインコンテンツの成長にもかかわらず、アカマイとライムライトの株価は下げている。7月中旬以来、アカマイは26%、6月に上場したライムライトは53%下落している。ウォール街関係者は、両社を取り巻く環境が近いうちに改善するとはみていない。

 スタンダード&プアーズ(S&P)のアナリスト、スコット・ケスラー氏は「(アカマイとライムライトは)まだ下値余地が大きい」とした。同氏 は、アカマイの投資判断を「セル」としており、ライムライトについては格付けを開始していない。いずれの会社の株式も保有していない。

 7日終値はアカマイが前日比1.73ドル(4.36%)安の37.97ドル。ライムライトは同0.84ドル(7.48%)安の10.39ドル。

 アナリストらによると、このところの株価下落にもかかわらず、両社とも依然として割高という。ライムライトの株価収益率は、向こう12カ月間の予想1株 利益ベースで94倍となっている。ハイテク業界の平均の約21倍を大きく上回る。アカマイの株価収益率は、向こう12カ月間の予想1株利益ベースで約24 倍。

 ケスラー氏は「過去には、アカマイの高い株価は正当とするが理由あった。独占に近い市場だったからだ。しかし今日はそれとは異なる。現在の水準でも高すぎる」と述べた。

 昨年初め以来、ビットグラビティー、キャッシュロジックといった新興企業がコンテンツ配信を手掛けるようになっている。また、レベル3コミュニケーショ ンズ(Nasdaq:LVLT)、インターナップ・ネットワーク・サービシズ(Nasdaq:INAP)、ビットトーレントといった企業も参入している。

 新たなライバルは、数多くの方法で競争しているが、最も有効な方法のひとつは、価格の引き下げだ。業界筋によると、コンテンツ配信会社は、運ぶコンテンツについて、1ギガバイト当たり平均で30-60セントを顧客から徴収している。

 ニューヨークに本拠を置く小規模のコンテンツ配信会社、パンサー・エクスプレスは、価格を20-30%引き下げる計画としている。レベル3も同様な値下 げ計画を発表している。こうした値下げ攻勢は、ライムライトの利益率を押し下げ、アカマイは値下げを余儀なくされている。

 ライムライトは8月、利益率が前年の51%から30%に低下したことを明らかにした。今週5日発表した7-9月期決算は純損益が310万ドルの赤字となり、赤字幅は前年同期の140万ドルから拡大した。売上高は67%増加した。

 アカマイは、競争などを理由に価格の引き下げを余儀なくされたとしている。年間の売り上げ成長率は51%から46%に減速し、粗利益率は2008年を通じて低下するとの見通しを示している。

 カウフマン・ブラザーズのアナリスト、サミート・シンハ氏は「アカマイ、ライムライトとも、特に大口の契約で(価格面での)動きが活発になっていること を示唆している。これまでは、価格の低下は利用の増加で相殺されてきたが、今後は鈍化する可能性がある」と述べた。シンハ氏はいずれの銘柄についても投資 判断は「セル」としている。カウフマンは投資銀行サービスをこれら2社に提供しておらず、シンハ氏個人は両社の株を保有していない。

 アカマイ、ライムライトとも、新たな競合他社より長く生き続けるとしている。ライムライトのデビッド・ハットフィールド上級副社長は、ライムライトが世界的に地位を確立するには6年かかったと指摘。新規参入のライバルは事業確立で障害に直面するだろうと予想した。

 アカマイのマイク・アファーガン最高技術責任者は、「競争は常にあった。われわれはそれを乗り越えてきており、それは今も変わらない」と述べた。

CDNのビジネス環境に関しての厳しさを説明する記事。技術的な部分がどんどん発達すれば、単なる価格競争に陥らざるを得ないだろうとは思っていたが、案外早くこのような状態になりつつあるという印象。インフラ提供のビジネスの難しさを感じさせられる。



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