動画配信・DRM・VSEO・動画マーケティングで「角川」と一致するもの



IT Pro のニュース
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081126/319970/

 同社はコンテンツID システムの実証実験に参加し、10個の判定基準を策定して角川のコンテンツに関連する数十万の動画を確認したという。その中から、一定の基準を満たした動 画に対して公式動画として認める「角川バッジ」を付与した。認定した動画には広告を掲載するといった取り組みを行った結果、2008年2月から10月の間 に動画の閲覧数は62倍になったと説明した。
具体的な数字を聞くとさすがに「へぇ」、と思うのだが、それでもやはり Youtube を利用することによる収益性がどうなのかというところの疑問は残る。

広告をつけても収益性が低いのであれば、コンテンツを積極的に出していくことの意義は少ないのだし。

そのあたりで何か良い兆しを感じさせる数字があるとよいのだが・・・

毎日.jp
http://mainichi.jp/life/electronics/cnet/archive/2008/08/01/20378222.html

 「作家が嫌がるMAD(二次創作動画)は排除するが、作品への敬意があるMADは認めていく。キーワードは『愛』。コンテンツに対する尊敬があれば、我々はそのMADを認める」――角川グループホールディングス(角川HD)代表取締役会長兼CEOの角川歴彦氏が8月1日、札幌で開催された著作権に関するイベント「iSummit '08, Sapporo」に登場。YouTubeなどに投稿されているMADへの思いを明らかにした。

 角川HDは動画共有サービスに対して積極的な著作権者の1つとして知られている。YouTube上に公式チャンネルを開設しているほか、最近では一般ユーザーが投稿したMADを公認。その動画に広告を掲載して、収益の一部を投稿者に還元する考えを持っている。

 角川氏はYouTubeに対して、当初から「興味と好意を持っていた」という。「YouTubeがGoogleに買収されたとき、ちょうど米国にいた。GoogleやAppleからも話を聞いて、『日本のコミケ(同人誌販売イベント)と同じだ』と思った。コミケでは『海賊版』の漫画が堂々と出品されている。既存の出版社は大きく反対しているが、私は新しいリテラシーを持っている人が生まれているのではないかと感じ、そこから作家が育つように支援した。結果としてその人たちがいま、大きく活躍している」

 YouTubeに投稿された動画の中には、放送番組やアニメもある。角川が調べたところでは、最も多かった著作権侵害動画は角川HDが保有しているアニメだったという。「角川が一番YouTubeの迷惑を受けている会社と言える」(角川氏)

 角川が取った作戦は裁判に訴えることではなく、合法的なサービスとして発展させることだった。「YouTubeをダメ、というのではなく、受け入れるために必要なシナリオを作った」(角川氏)

 具体的にはまず、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)を紹介し、楽曲の使用許諾を得られるようにGoogleを交渉の座につけた。また、角川HDのコンテンツが使われている動画を1つ1つ視聴して10種類に分け、それぞれのコンテンツの投稿者に対し、動画を公認するかどうかなどを通知した。

 公認動画とした場合、動画の管理を角川グループコンテンツ管理部門に移管すること、動画に対して公認バッジと広告を掲載することなどを投稿者にメールで通知。これに対して投稿者からは、「公認動画に選ばれて光栄」などのコメントが寄せられているとのことだ。

 現在は1つ1つすべての動画の内容を確認して対応している角川だが、「手間がかかるので法律によって簡略化できないか」(角川氏)と、「ネット法」と呼ぶ新たな法律の策定を提言する。

 「2010年には(ネット時代に合った)新しい著作権制度があっていい。ユーザーと権利者の相互調和が取れた、産業振興につながる法律を作りたい」(角川氏)と意気込んだ。

投稿サイト等のネット関連についての角川の動きが日本国内でのスタンダードになる可能性すらあるので、状況はこまめにチェックが必要。ガイドラインとしては、著作者人格権を侵害するものを排除する方向としたいということか。

AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080609/bitt.htm

 BitTorrent株式会社は、角川書店、 GDHと協力。「Interop Tokyo 2008」の開催に合わせ、開催期間中の6月9日から13日までの期間限定で、映画やアニメなどの本編29本、予告編10本の無料配信を実施する。PC向け配信となっており、配信にはBitTorrent DNA(Delivery Network Accelerator)を使用。視聴にはBitTorrent DNAのインストールが必要。

 アニメコンテンツはストリーミング配信のみ。映画コンテンツは720p(1,280×720ドット)で、ストリーミングとダウンロードが選択できる。ファイル形式はWindows Media Video。HDコンテンツのビットレートは約3.5Mbps、ダウンロードでのファイル容量は3GB程度。アニメは640×480ドットのSDコンテンツで、ビットレートは約1Mbps。ダウンロードしたファイルも6月13日を過ぎると再生できなくなる。

 ネットワーク関連技術が展示されるInterop Tokyo 2008は、6月9日から13日まで、幕張メッセにて開催されている。その中でネットワーク相互接続のデモ「ShowNet」が実施されているが、今回の配信はその特別企画として実施されるもの。会場内での配信だけではなく、日本国内のネットユーザーであれば視聴できる。

 配信には、同社のコンテンツ配信技術「BitTorrent DNA」を使用。高品位なコンテンツをセキュアに配信できるというもので、P2Pを使ったファイル転送ソフト「BitTorrent」のプロトコルを拡張した、商用版のコンテンツ配信サービスとなっている。

角川の積極的な動きには注目。リスクを犯してもやってみるコンテンツホルダーがこれから先にノウハウを蓄えていくことになる。

Internet Watch の記事
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/05/26/19698.html

  角川グループのデジタルコンテンツの管理運営を行なう角川デジックスは26日、動画共有サイト「YouTube」と連携し、「夏の動画投稿ドリームキャンペーン」を展開すると発表した。キャンペーン期間は6月10日~8月31日の予定。

 角川グループでは、2008年2月にYouTube内に「角川アニメチャンネル」、3月には「角川ウォーカーチャンネル」を開設し、グループが保有するアニメなどのコンテンツに関連する動画を公開してきた。6月1日からは「ウォーカーチャンネル」をリニューアルし、全国7エリアに対応する公式チャンネルを新たに展開。8月末までの3カ月間に、グルメを中心としたスポット情報や、街のニュースを中心としたイベント情報などの動画公開を開始する。

 角川グループではこの展開の一環として、一般ユーザーの投稿動画を募集する「夏の動画投稿ドリームキャンペーン」を開催する。開催予定部門は、「街のオモシロ動画部門」「おすすめグルメいただきます動画部門」など10部門を予定。キャンペーンに参加した動画のうち、内容照会を経て一定回数以上閲覧された動画に対しては、角川映画の特別劇場鑑賞券「ドリームチケット」を最大1万枚プレゼントする。また、さらに優秀なユーザーコンテンツには、別のプレゼントについても検討しているという。

 角川グループでは、キャンペーンを通じて動画投稿の楽しさを感じてもらい、日本中に埋もれたユーザーコンテンツや才能を発掘したいとして、キャンペーン期間中の動画投稿数を目標1万件とし、角川グループの各雑誌やWebサイトで強力にプッシュしていくとしている。

 また、YouTubeへの投稿動画には、著作権侵害などの違法性が認められる可能性も考えられるが、角川グループではYouTubeが開発した動画検知システムを利用し、自社作品が含まれる投稿動画のすべてをチェックし、容認できるものであると判断した場合にのみ掲載する予定としている。

角川グループの積極的な取り組みが目に付く。後ろ向きな議論ではなく、実際にやってみて得られるメリットのほうが大きいと判断できる事柄も増えてきているのだろう。今後にもさらに注目。

毎日.jp の記事
http://mainichi.jp/life/electronics/news/20080427ddm010020018000c.html

 動画投稿サイトで、著作権侵害への対応が相次いで始まった。「ニコニコ動画」を運営するニワンゴは今月、日本音楽著作権協会(JASRAC)が管理する楽曲の著作権使用料を支払う包括契約を締結した。ソニーも7日、同協会との包括契約に基づいた投稿受け付けをスタートした。すでにヤフー、sus4が運営するクリップキャストもJASRACと契約を結んでいる。

 ニワンゴが著作権包括契約を結ぶのは初めて。楽曲使用の有無にかかわらず「ニコニコ動画」から得た収益の1・875%を支払う。これにより、投稿者は、自分で楽曲使用料を支払わなくても、JASRACが管理する楽曲を歌ったり、演奏した動画を投稿できる。

 JASRACは、動画投稿サイトの運営者から得た金額を使用楽曲と回数に応じて、権利者に振り分ける。そのため、ソニーは、動画共有サービス「アイビオ」で、利用者が楽曲とアーティスト名を登録して投稿するシステムを導入した。

 動画投稿サイトでは、テレビ番組の違法利用も大きな問題になっている。JASRACは大手動画共有サービス「YouTube」を運営するグーグルに対し、07年から、著作権関係の23団体・事業者と著作権侵害への対策を求めている。

 グーグルは角川グループと、「フィンガープリント(電子指紋)」を使って動画を識別するシステムの開発を進め、今年2月、角川ホールディングスが同システムを使った事業をスタートすると発表した。しかし、角川ホールディングスによると、「実際に認証されたケースはない」。システムでは、権利者が動画をあらかじめ登録して照合するため、テレビ番組などでは難しいという声が上がっている。

一般紙なので、概要的な記述。投稿サイトの音楽部分での合法化が進めば、かなり風通しもよくなるか。

携帯Watchの記事
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/39543.html


 NECビッグローブ(BIGLOBE)は、30分以上の長時間動画を中心にラインナップを揃えるiモード向けの有料動画配信サイト「BIGLOBEドーガビエンタ」をオープンした。

 「BIGLOBEドーガビエンタ」は、iモード向けの有料動画配信サイト。30分以上の長時間動画を揃えることが特徴で、オープン時には吉本興業の短編映画や角川映画など約100種類が用意される。今後1年で、約3,000種類までラインナップは拡充する。

 仕組みとしては、同社が企業向けに提供するサービス「ケータイ基盤ミニ」と、長時間動画配信用のロングムービーオプションを活用しており、専用アプリで再生することになる。903i以降のFOMA端末であればフルスクリーン再生が利用できる。

 利用料は月額315円(300ポイント)、月額525円(500ポイント)の2コース。1作品のダウンロードに必要なポイントは、100ポイント~となっている。公式メニューの「動画/ビデオクリップ」→「総合/バラエティ」からアクセスできる。
携帯で30分の有料配信・・・ 現状での収益化は?
Cnet Japan の記事
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20370479,00.htm


 3月30日、動画共有サイト「YouTube」の広告活用などで注目を集める角川デジックスの代表取締役社長 福田正氏が東京コンテンツプロデューサーズ・ラボ主催の特別セミナーに出演し、「角川グループのWEB2.0/YouTubeの活用戦略」をテーマに講演した。

角川デジックス角川デジックス 代表取締役社長 福田正氏

 福田氏は、YouTubeに対する角川グループの立ち位置について「一部メディアなどで『すべて容認した』かのように伝えられることもあるが、こ れは間違い」と説明。「(YouTubeにアップロードされている)すべてのコンテンツとひとつひとつ向き合い、フーリガンとサポーターの区別をしっかり していくことを宣言しただけ」と正確な理解を求めた。

 違法とする基準については「例えばアニメ作品など、地上波テレビ放送、DVD発売、ビデオ・オン・デマンドなどあらゆる手段で流通が図られている コンテンツの無料動画をアップロードする行為には悪意を感じざるを得ない」とし、こうしたケースにおいては積極的に削除を求めていくとした。

 一方で、作品冒頭部分や楽曲を利用した短時間映像については「(JASRACなど)他者との調整を図る必要はあるが、作品を広めるための活用策として有効」とし、プロモーション的概念として認められるとの見解を示した。

 また、違法アップロードが横行する背景について「配信サイト自体が赤字だから、コンテンツ制作者は作品を売っても大した利益を得られない。だから 魅力的なコンテンツが提供されず、結果的に違法アップロードを招く」という負の循環があることを指摘。こうした状況は、配信サイトが広告によって収入を得 て、また福田氏自身も実証実験に携わった動画識別技術によってクリエイター・権利者へ正確な利益配分を可能とすることで解消されるものと説明した。それこ そがGoogle社との提携に踏み切ったポイントであるという。

 「悪いことをしている人に『それは悪い』と説明するだけでは先に進まない。いい部分を見出して、それを伸ばしていくことが大切。正しいことをする 人が増えれば、自然と違反は改善、または淘汰されていく。また、作品クリエイターとして一定の評価・収益をあげることで、他人の著作物に敬意を払う心も生 まれる。角川グループとしては、単に違反者を厳しく取り締まるより、良い部分を認めることで健全化を目指す方が早いと考えた」(福田氏)。

 当日の講演では、今後、角川グループがYouTube上での展開を検討している広告ビジネスの仕組み、公式チャンネルの内容などを「オフレコ情 報」として披露。また、当日集まったコンテンツプロデューサ志望者などに「今後、必要となるのは人材。優れたクリエイターを育成するためにも、彼らにしっ かり収入を確保できる優れたクリエイターの存在が重要となる」とエールを送った。

いつの間にか、Youtube や Bittorrent の利用についてリードする立場になっている角川グループの動向には、逐一注目する必要あり。

RBB Today の記事
http://www.rbbtoday.com/news/20080317/49590.html

  17日、BitTorrentは、P2Pネットワークによる動画配信技術であるBitTorrent DNAによる動画配信ソリューションビジネスでインプレスとの協業を発表した。

 BitTorrentは、総務省が支援しているP2Pネットワークの共同実験にも参画し、角川グループなどとダウンロード型、ストリーミング型のコンテンツ配信などを行っている。インプレスとは2007年12月に資本提携を発表しているが、今回、インプレスが、インターネット動画関連事業をソリューション事業へシフトする再編計画のなかで、BitTorrentとの協業強化につながった。

 インプレスグループのインターネット動画関連事業はair impressがインプレスTVや法人向けソリューション事業を展開していたが、今回の再編によりソリューション事業に特化する「インプレスイメージワークス」に商号変更し、インプレスTVはいったん終了させる。インプレスTVについては、現状のほとんどの番組については4月前後に新規の更新を終了させ、 9月にはサイトも終了となる予定だ。インプレスTVの番組コンテンツやインフラリソースについては、Impress Watchの各メディアが引き継ぐことになるが、詳細は未定としている。

 これにより、BitTorrentは、インプレスイメージワークスのコンテンツホルダーや配信事業者など法人顧客にBitTorrent DNA技術やソリューションの展開が期待でき、インプレスイメージワークスは、商用P2P配信技術のグローバルスタンダードともいえる BitTorrentの技術を利用したソリューションビジネスが展開できるようになる。

 P2P技術は、Winny問題などにより日本ではマイナスのイメージを持たれることがあるが、動画配信など大容量のデータ転送には、トラフィック制御という観点からP2P技術そのものはソリューションのひとつとして重要視されている。 (中尾真二@RBB 2008年3月17日 18:23)

インプレスTVが終わるというのは、少々感慨深いが、最近は全くアクセスしたことがないので当然の流れか。

 

Ascii.jp の記事
http://ascii.jp/elem/000/000/102/102874/

ビットトレントの動きや、今回の発表のように角川グループによる外資系との提携が目に付く。技術的には国内の企業でもやれるのだろうが、やはり外資のほうが組みやすいということか?


Internet Watch の記事の引用
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/10/22/17264.html

 BitTorrent株式会社は22日、角川グループホールディングスが同社に資本参加し、デジタルコンテンツ事業を共同展開していくと発表した。

 22日、東京都内で開催された「BitTorrent Conference 2007」において、BitTorrent株式会社の代表取締役社長である脇山弘敏氏が講演で明らかにし、日本における新たな戦略などを述べた。同カン ファレンスではまた、米BitTorrentの共同創業者兼社長であるAshwin Navin氏、共同創業者兼チーフサイエンティストでBitTorrentの開発者でもあるBram Cohen氏も出席し、コンテンツ配信プラットフォームとしてのBitTorrentの強みをアピールした。



角川の資本参加や、CDN事業ではJストリームと協業

BitTorrent株式会社代表取締役社長の脇山弘敏氏

BitTorrent DNAによるコスト削減効果をアピール
 米BitTorrentのビジネスモデルの3本柱としては、1)映画などのコンテンツを配信するWebポータルサイ ト、2)BitTorrentのクライアントソフト提供、3)コンテンツ配信プラットフォームの提供という3つがある。このうちWebポータルは、動画コ ンテンツなどを配信する「BitTorrent Entertainment Network」が提供開始されているが、脇山氏によると「BitTorrent株式会社が映画販売をやるということはない。技術提供に特化して事業を進 める」という。すなわち、残りの2分野が日本での事業内容となる。

 コンテンツ配信プラットフォームとしては、既存CDNにオーバーレイ可能で、帯域コストを削減できる「BitTorrent DNA(Delivery Network Accelerator)」をコンテンツフォルダーらに提供していく。なお、BitTorrent DNAを展開するにあたっては、同ネットワークを集中管理するトラッカーを日本に設ける。現在、BitTorrentが商用サービスのために設置・運用す るトラッカーは、サンフランシスコで6ラック程度あるが、その半分の規模にあたる3ラックを11月にも東京都内のデータセンターで稼働開始するという。

 クライアントソフトとしては、PC用のソフトのほか、ルータやNAS、ゲーム機やHDDレコーダーにライセンス提供し、それらの機器において、 BitTorrent DNAで配信されるコンテンツを見られるような環境を普及させたい考えだ。同社と提携・協業している国内機器ベンダーとして、バッファローやコレガ、ア イ・オー・データ機器、プラネックスコミュニケーションズ、インフォシティなどを紹介した。

 このほか脇山氏は、総務省の支援による「P2Pネットワーク実験協議会」が実施している実証実験に同社が参加し、「東京ネットムービーフェス ティバル」の作品を配信しながらBitTorrent DNAの信頼性や安全性、効率性などを検証していると説明した。また、Jストリームとの協業も発表。通常のCDNではコストが合わない顧客に対して、既存 のCDNとBitTorrentを組み合わせたハイブリッド配信ソリューションを提供していくとした。

 なお、BitTorrentが試算したところによれば、日本の従来のCDNで配信する際、1GBのファイルを送るのに100円程度かかるため、 DVDを1枚配信するのに400~500円かかるという。その結果、「板に焼いて配った方が安く、オンラインでは商売できない」。これに対して、 BitTorrentのようにコスト的に有利な方法で配れば、「オンラインで商売が初めて可能になってくる」とした。

 さらに脇山氏は、角川グループホールディングスがBitTorrentに資本参加し、デジタルコンテンツ事業を共同展開していくことも明らかにした。これにより、BitTorrent日本法人の株主は、米BitTorrentと角川の2社になるとしている。

P2P動画配信サイトを2008年に開設

角川デジックス代表取締役社長の福田正氏
 BitTorrent Conference 2007では、角川デジックス代表取締役社長の福田正氏も講演した。福田氏は、海賊版が流行る背景には、これを売って儲けようとする人の存在以外に、きち んとコンテンツをユーザーのもとに届けることができていないという事情もあると指摘。「エンターテイメント業界は、ファンなくしては成り立たない。著作権 者を守りながら、ユーザーにコンテンツを届けていくのが我々コンテンツプロバイダーの役目。そのために何が必要なのかを角川は常に考えている」と述べ、 DVDやシネマコンプレックス、CATVやネット配信などもその1つだとし、その中におけるBitTorrentの役割に期待しているという。

 なお、BitTorrent日本法人の資本金は公表されていないが、福田氏は角川の出資額が約10億円であることを明らかにした。また、 BitTorrentについてはCDNとしての期待が高いことから、まずは「技術会社」としてBitTorrent日本法人を共同展開していくスタンスを 示した。

 さらに、日本法人の設立には、米国における違法トラッカーによる違法配信に対して、日本にBitTorrentの拠点を置くことで対抗していく 側面もあると説明。トラッカーのサーチエンジンをフル活用して、角川だけでなく、日本のコンテンツの違法配信撲滅のために訴訟も辞さない構えを示した。

 角川グループでは2006年11月、角川映画の米国法人がBitTorrentとコンテンツ配信契約を締結。2007年2月から BitTorrentのP2P技術を活用した映像コンテンツ配信を行なっており、約60作品を提供。米国で入手困難な作品など好評を得ているという。ま た、日本国内でも2007年8月から、角川デジックスが前述のP2Pネットワーク実験協議会の実証実験に参加。この10月から、BitTorrent日本 法人とともに東京ネットムービーフェスティバルのP2P実証実験サイトを開設し、BitTorrent DNAを活用したコンテンツ配信を実施するなど、P2Pに積極的に取り組んでいる。

 なお、この実験では、多くのユーザーが視聴する人気コンテンツにおいては、一次配信サーバーの負担率はわずか5%にとどまり、ピアの負担率が 95%以上に上る結果も出ているという。その結果、平均では一次配信サーバーの負担率が20~30%、ピアの負担率が70~80%になると予測している。

 今後、角川では、2008年7月から9月頃にかけてP2P動画配信サイトをプレオープンした後、同10月から12月頃にも正式オープンする予定だ。
P2P配信における今後の計画 今後のスケジュール

BitTorrentはDVDの代替案になるとアピール

 米BitTorrentのNavin氏は、BitTorrentがなぜ重要なのかということについて、「DVDのフォーマットがなくなるということに議 論は必要ないと思う。デジタル配信の代替案がインターネットで提供されるからだ。問題はそれがいつなのかということだが、それがまだ十分に理解されないの は、インターネットの設計がこのような配信用に出来ていないということ。HTTPよりもよいプロトコルで大量の情報を多くの人に提供できるようにしなけれ ばならない。それがBitTorrentというプロトコルだ」などとコメントした。

 また、Cohen氏は、自身がBitTorrentの開発に至った背景などを説明した後、脇山氏からの質問に一問一答するかたちでコメント。 BitTorrent DNAと他のP2P技術との違いについて、「BitTorrentは基本的にWebの一部」と述べ、ダウンロード元のサイトのドメインから信頼できる情報 かどうかを判断するなど、配信されるコンテンツの信頼性を判断するにあたってはWebと変わらないと説明した。また、「BitTorrentでは何かをダ ウンロードすると、セキュアハッシュアルゴリズムを使う。ファイルの一部をダウンロードしてハッシュをかけ、どこからダウンロードするのかを検証するのた め、非常にセキュリティが高い。セキュリティ面でも、しっかりとしたものを作ることができる」と強調した。
米BitTorrent共同創業者兼社長のAshwin Navin氏 米BitTorrent共同創業者兼チーフサイエンティストで、BitTorrentの開発者でもあるBram Cohen氏

最近追っかけてないので、よく分からないけど一応チェック。P2Pについては、個人的にはもう少し勉強が必要。

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