東芝のYouTube活用、ブログ経由でアクセス稼ぎ動画視聴件数29万件に

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Nikkei BP Online の記事
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20080929/172051/?ST=manage

 重厚長大な企業イメージの東芝だが、多様化する消費者とのコミュニケーション手段として、CGM(コンシューマー・ジェネレーテッド・メディア)の活用に積極的だ。特に動画投稿共有サイト「YouTube日本版」については2007年11月、国内初のスポンサーチャンネル開設企業となりプロモーションを展開している。ブランディングにも効果を上げた活用実態を紹介する。

 同プロモーションの担当者である東芝広告部国内広告担当部長代理の荒井孝文は11月5日に開催するネットマーケティング関連の大規模イベント「NETMarketing Forum Fall 2008」のユーザー特別講演「YouTubeを核としたCGM活用戦略」に登壇する。

(杉本昭彦=日経ネットマーケティング)

 動画投稿共有サイト「YouTube日本版」での広告配信が始まり、動画を活用したプロモーションが広がりそうだ。YouTubeへの投稿動画はブログに張られて視聴件数を伸ばすことが多い。“クチコミ対応度”が成果を大きく左右する。

 東芝は2007年11月、YouTube内で独自デザインのページを作成して自社の動画を流せる「スポンサーチャンネル」を開設した。東芝のノートパソコンのマスコットキャラクター「ぱらちゃんファミリー」などの動画を配信。配信本数は当初の3本から現在は14本に増やし、動画視聴件数は2008 年7月末までに約29万件に達した。東芝のノートパソコンのブランド認知度向上に成果を上げている。

視聴者の半数以上が女性に

 視聴者は女性が55パーセント。年齢別では10代が40パーセントを占め、狙い通りの層に訴求できた。集客には当初、YouTubeのバナー広告などを活用したが、クチコミ経由も少なくない(図)。

 「全体の21パーセントはブログに張り付けられていた動画の視聴」(東芝広告部国内広告担当部長代理の荒井孝文氏)だという。東芝の固いイメージを裏切るような動画を流した結果、「東芝の見方が変わった」などとブログで紹介された。視聴者が知人や友人に伝えた比率も18.8パーセントに達し、クチコミで視聴件数を稼いだ様子がうかがえる。

 東芝は、YouTubeによるプロモーションでパソコンメーカーとしての認知度は高まり、女性層の開拓が進んだと認識している。「特にパソコンで動画を見るような、パソコンの購入意欲が高いと思われる層に訴求できた」(東芝広告部部長の桐山輝夫氏)ことを評価している。

 並行して展開した人気男性タレントを起用したテレビCMの影響も大きいが、東芝らしからぬ動画が顧客層拡大の役割を担ったことは間違いないだろう。YouTube利用者層の広がりを受けて、7月から東芝は掃除機の宣伝を目的としたペット動画コンテストも開始した。

 YouTubeを宣伝に活用する日本企業はまだ多くはない。そのためノウハウの蓄積は少ないが、月間約1600万もの人が利用するサイト(ネットレイティングス調べ)だけに、クチコミ爆発の下地は十分だといえるだろう。(本記事は日経ネットマーケティング2008年9月号特集「クチコミ爆発の条件」からの転載です)

Youtube上でのマーケティングに東芝が積極的な動きを見せているのはこれまでも報じられてきたところだが、リリースががあってから2週間程度以内で広告を引き上げてしまったりしたので、それほど効果が上がらなかったのかと推測したが、それなりの成果を挙げていたとのこと。売上へ効果として結びつくのかは疑問だが。

驚きなのは、視聴者の半分以上が女性というところ。動画コンテンツ視聴の男女比率は、大抵どこのサイトでも男性が多いという結果になるものだが、ジャニーズのタレントのパワーがあったというところも大きいと思うが、それ以上に女性がパソコンで動画をみるというモチベーションがあれば、視聴するのだ、ということを示す大きな成果といえるだろう。

 

 

 

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