Sporeと大DRM反逆

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TechCrunch Japanese の記事
http://jp.techcrunch.com/archives/20080914spore-and-the-great-drm-backlash/


多くのファンが長年待ち望んだビデオゲーム、Sporeの販売開始に伴うトラブルから学ぶことがあるとすれば、それはデジタル著作権管理(DRM)で製品を縛ることの害が益より多いということだ。SimsのクリエーターであるWill WrightのデザインになるSporeは、一週間前に発売された。同ソフトは9月中に200万本を販売すると予想されており、現在Amazonでベストセラー第3位のゲームだ。

しかし、このソフトはAmazon最悪の評価(2216件の評価のうち、2016件が星1個)を受けている作品でもあり、これはDRMに抗議するファンの組織的活動によるものだ。さらには、BitTorrentで推定50万回ダウンロードされており、ゲーム史上最高の不法ダウンロード回数への道を突き進んでいる。

正式版ゲームに付いてくるDRMによって、ユーザーは3台のマシン上でしか使用できない(それ以降はEA社に電話をかけて追加マシンでアクティベー トする許可を得る必要がある)。これは不便なことこの上ない。ゲーマーは一般にコンピューターを2台以上持っていることが多く、他のPCオーナーよりも買 い換えサイクルが早い。常に最新最高最速のマシンを使いたいからだ。多くのユーザーが早々にマシン3台の制限にかかってしまう。

おそらくEAはエンターテイメント業界の他社に倣って、一貫したDRMポリシーを作る必要があるだろう。ほとんどの楽曲と映画にマシン5台の制限を課しているiTunesと異なり、マシンの登録や削除をオンラインアカウントから行う手段がない。電話をかけなくてはならない。これは相容れるものではない。

そういうわけで、今EAは消費者の激しい反逆にあっている。そしてそれは、彼らがゲームを気に入らないからではなく、金を出して買った後に何をして よいかについて、EAから言われることが気に入らないからだ。さらに悪いことに、DRMが海賊版の流出を阻止していないことは明らかだ。しかも海賊版には DRMが無いため、ゲーマーたちはElectronic Artsが売ろうとしているDRM付版よりも、良い製品だと考えている。

この一件を通じて最もばかばかしいのが、EAにはDRMよりもはるかに強力なコピー防止の武器があるということだ。それはゲームそのもの。 Sporeで特に面白い部分、例えば作ったキャラクターをアップロードしたり、他のプレーヤーの作った世界を探索したり、という機能にはオンラインコン ポーネントが含まれている。これはゲームプレーに組み込まれているものだ。EAは、実際にゲームを買ったことを証明できないユーザーに対して、そうした機 能を停止するだけでよい。そうすれば、誇りあるゲーマーは海賊版を欲しいとは思わないだろう。

ここには、あらゆるメディア会社にとっての教訓がある。作っているものがビデオゲームであろうと、映画や音楽であろうとも、DRMを追加することで 海賊行為を止めることはできない。海賊行為をやめさせるためには、海賊版ユーザーを困らせるのが一番。正式版ユーザーではない。

現状のDRM に関しての状況の一例を示す記事。問題が多いのは確か。

DRMが完全になくなるとは思えないが、購入者へのストレスがきわめて大きくなり、海賊版を利用している人間のほうが快適に利用できるというようなことでは本末転倒。このあたりについては、決定的な解決策というのはすぐに出てこないとは思うが、業界のトピックを眺めながら、良い事例を探していくということになるのだろう。




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