不公正取引:公取委、NHNに業務改善命令
朝鮮日報の記事
http://www.chosunonline.com/article/20080509000023
韓国最大のインターネット検索サイトである「ネイバー」を運営するNHNが、その独占的な地位を利用して不公正な取引を行ったとして、公正取引委員会(以下、公取委)から業務改善命令を受けた。韓国でインターネット検索サイトが公取委からの制裁を受けたのは今回が初めてだ。
公取委は7日に行われた会議の席で、「NHNが市場での独占的な地位を利用し、動画配信などで公平な競争を行わなかった容疑が認められる」などとして業務改善命令を下した。
NHNは2006年5月から昨年3月まで、パンドラテレビなど九つの使用者制作コンテンツ(UCC)動画配信サイトと契約を結び、ネイバーを通じて動画サイトにアクセスするユーザーに対しては、動画と同時に写される広告を見ることができないように強要したとして取調べを受けていた。そのため動画配信サイトを運営する企業の収益に影響が出て、動画配信サイト間の競争が阻害された、と公取委は説明した。
その一方で公取委は、広告配信を禁止する行為はユーザーの利益に一致する側面もあることや、07年6月以降はNHNが自ら改善を行っていた点なども考慮して、課徴金は徴収しないとも明らかにした。
公取委はさらに「NHNが二つの子会社に不当な利益を与えた」として、別件で業務改善命令を下すと同時に2億2700万ウォン(約2265万円)の課徴金の支払いを命じた。
韓国のはなしだが、これから先コンテンツ制作などを行おうとする会社が表現方法などについて制約を加えてくることに対して、各国の公正取引委員会がどのように対応するかということには関心があり。
現在は概ね好意的に捉えられているGoogleでも、独占的な立場にあることによる他社の排除につながるようなことが行われればこういった動きがおこるのか?日本ではYahoo! が提供している機能に競合するものを検索結果に表示しにくくなる操作などが行われていると認定されるようなことがありうるのか?
訴訟・紛争が起こりやすい米国・韓国という国民性であればこういったこともこれから時々発生してくるかも知れない。日本では公取委が即座に動くことはあまり考えにくいか。
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