NTT・次世代ネット「NGN」、3月末スタート
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20080228nt0b.htm
ブロードバンド需要はもうかなり飽和気味なのではないかと思う。NTTは27日、光ファイバー回線を活用した次世代ネットワーク(NGN)サービス「フレッツ光ネクスト」を、3月31日に開始すると発表した。
技術的には、現在の光回線サービスに比べて高画質の映像を観賞したり、より安全にネットショッピングを楽しんだりすることが可能になる。ただ、現時点では提供する映像ソフトなどが限られており、浸透には時間がかかりそうだ。(河野越男)
ソフト充実がカギ、浸透には時間も
NGNの目玉は、ハイビジョンなどの高画質映像を視聴できる「通信速度保証サービス」だ。従来の光回線サービスの利用者は、ひかり電話(月額525円)に加入したうえで月額210円を支払えば、このサービスを受けられる。
ハイビジョン品質のテレビ電話もNGNの特徴で、3分105円の通話料で提供する。ただ、従来の光回線サービスの利用者がNGNに移行する場合は数千円の工事費がかかる。
NTTは、第1弾として首都圏と大阪の一部で3月31日にサービスを開始し、2008年中に政令指定都市や県庁所在地でも展開する。NTT東日本の小園文典常務は「NGNを使った動画配信サービスが普及すれば、光回線の契約率も上がる」と期待を示す。
しかし、現状では、NGNの持ち味を生かせるだけの新サービスは打ち出せていない。
NTTグループは従来、光回線を使い有料の映像配信サービスを行っているが、利用者は約30万人にとどまっている。
グループ外企業の参加も含めて、サービスを、いかに充実させるかが普及のカギを握りそうだ。
NGNでは地上デジタル放送も視聴できるが、すでにCATV最大手のジュピターテレコムは、無料で約690万世帯に地デジ放送を配信している。
ライバルでは、KDDIが携帯と固定の電話網を統合した独自のNGN「ウルトラ3G」を検討しており、ソフトバンクもNTTの回線を借りて独自サービスを目指す。NTTが先行するメリットを生かせるかどうかは、不透明といえる。
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